アルマジロウです。
今回は強迫神経症について自分自身の経験を元にまとめてみたいと思います。
確認行為と不潔恐怖の症状(自分自身の場合)
まずは、僕自身の経験談をお話しします。
高校時代の発症時は、かなりひどい状態でした。
鍵の閉め忘れやコンセントの挿しっぱなしか否かの状態について、
何度も何度も確認し、疲れ果てていました。
職員室の電話を借りて、家に電話をしコンセント挿しっぱなしで火事になってないかと
家族に電話で聞いていたこともありました。
洗浄恐怖もひどく、学校で使うものに触れたら必ず手を洗う強迫が迫り、
手はボロボロになっていました。
ボディーソープやハンドソープはすぐ無くなってしまうので、大
量買いしていました。
高校を卒業し、東京で一人暮らしをするようになっても、
あらゆる強迫神経症だけは改善しませんでした。
主に洗浄恐怖と鍵、ガス、コンセントの確認作業、不意に落し物をしてないかの確認作業です。
洗浄恐怖については、自分のなかでの聖域が決まっており、そこに触れる前は必ず手を洗い、アルコール消毒をしなくてはいけないという強迫です。
ベッドの中や新品で買った生活用品等の聖域に触れる前は、
必ず手洗いと仕上げにアルコール消毒するというものです。
自分で決めた聖域が汚れることへの恐怖がありました。
寮生活でしたので、寮母さんからは白い目で見られ、しまいには嫌味を散々言われ、
同じ寮内の人には文句を言われたこともあります。
寮を清掃する業者の人も、手洗い石鹸やアルコール異様に無くなるのが早いと不審がってる状態です。
鍵やコンセントについては最低5分間は確認に時間を要し、
最後は携帯でムービー保存すという行為を必ずしないといけません。
当時は行ったはずである確認行為を信頼するということができませんでした。
確認作業をしたくはないがために、外出が億劫になってしまうほどです。
落し物確認については、ポケットや財布からひょこっとカードだけ落としてないかの恐怖です。
実際ポケットに入れておいたカードやらが無くなってしまったことがあり、
いずれトラブルになるぞという心配が膨れ上がってしまったと思われます。
これの深層心理には、地元の人にいまの一人暮らしの住所を絶対教えてはいけないというものがあったと思います。
平穏な暮らしを失いたくないという心理です。
知られるといじめにきたり、報復にくるというヘンな妄想に憑りつかれていました。
こういった行為をすることによって、
頭の中の恐怖や不安感は若干和らぎますが、
外出後10分間は確認行為をしたにもかかわらず、頭の中を不安や恐怖でいっぱいになります。
しかし、外出後しばらくするといろいろな情報を五感で感じるため自然と忘れているという感じです。
不自由な生活ながらも、時間に融通が効く学生だったため、確認に追われながらも卒業することはできました。
当時は、強迫神経症という病気という名を知らず自分が病気とは思いませんでした。
ただ、神経質なだけで性格の問題だと思っていたということです。
そういったことから精神科には相談しませんでした。
また精神科にあまりいい思い出がないのも、理由のうちのひとつです。
社会人になり、一人暮らしをしていたときも症状は続きました。
社会人になってからも鍵、コンセント、ガスの確認作業で何度か遅刻していました。
自然と開き直っていき寛解
しかし、22歳に実家に戻ってからは症状も出ることなく頭の片隅にあるぐらいになっていました。
思考の変化としては、
- 鍵の確認強迫→落ちるとこまで落ちたらそれはそれでいいや、1回確認したし、それでもダメならどうにでもなれ、考えること自体が面倒だ
- 洗浄強迫→汚いものは薬指、小指で扱ってるから聖域は親指、人差し指で扱えば大丈夫だろ
- 落し物してるかの強迫→個人情報知られてトラブったらそのとき考えよ、いま考えるのはメンドクサイ
いま思うと不思議ですが、こういった考えになっていきました。
きっとセロトニン欠乏が、なにかのキッカケで改善したんだろうと思います。
改善案を考察すると、もう開き直りしかありません。
年齢を重ねると、自然といろいろ失うものが出てきます。
失うものが不可抗力で起こってくると、強迫神経症も良くなるという見解です。
強迫神経症はいわば、失うことへの恐怖となっていると思います。
自分で決めた聖域だけは外界の汚れを持ち込まずに聖域として保たなくては居場所が無くなる恐怖→洗浄強迫→もう聖域はいらねえや→症状改善
コンセントやガスが原因で火事になり居場所がなくなる恐怖→確認強迫→もう家が無くなったら最悪、誰も知らない田舎で住み込みで働きゃいいや→症状改善
個人情報に関するものを落として悪用され住所がバレたり金銭的被害を被る恐怖→世間では少なからずあることだし、もしなったらなったとき考えよう→症状改善
また今苦しんでいる人へのアドバイスとしては、手や指の感触として確認作業を体に叩き込むことです。
指に軽い確認作業の跡が付いていれば、鍵がしまっているなと言う感じです。
まとめ
- 鍵やガスの元栓、コンセントの確認作業は携帯の録画機能を使う
- 指に跡が付くくらいに強めに確認する
- 心を失ってもいいという開き直りの境地に近づける
追記
年を重ねると、生活していて「この人強迫神経症かな?何回も鍵や椅子周辺確認してる」
という場面に遭遇します。
客観的にみると、「大丈夫だから」と思えるんですが、
本人は自分の世界に入っていて認識できないものなんだと思うことがあります。
いまは私自身家を出るときだけ神経質なぐらいで、
確認作業は寛解しています。
客観的な視線でいまの状況を見るということも、
確認作業を減らす一つの方法だと思います。
“自分の世界に入らないように意識する”ということが大事なんだと思います。
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